もしも2…


バレンタインバージョン・「シザークが灰被り姫(シンデレラ)だったら・・?」(←別名・ナスタのうっぷん)


「竜棲星-ドラゴンズプラネット」二次創作コメディ
制作--
可那他様

とある中級階級クラスのお屋敷。

そこには継母リサラとその子供ナスタ、そして腹違いで「灰被り」と呼ばれているシザークが住んでいました。

「さっさと掃除しないか!灰被り!」
今日も継母の子供、ナスタがシザークを足蹴にしてその顔を床に押し付け、雑巾代わりに拭き拭きしています。

「ナ、ナスタ!それは雑巾ではないのよ!」(←や、つっこむとこ違うだろ?)
継母リサラの声が響きます。

「何をおっしゃっておられるんです!母上様!あなたはコヤツの本性を知らない!コヤツは母上様に横恋慕しているのですよ!」
「ナ、ナスタ!それは言わない約束・・○×△!」

ハッと顔を上向けて言い募ったシザークを、ナスタが更に念入りに踏み踏み♪
「まあ!?そんな・・!私の体はもう・・」
ちらりとリサラがナスタに流し目を送ります。
「・・っ!?ま、まさか・・ナス・・○×△□・・!」

叫んだシザークに止めのエルボーアタックを喰らわせたナスタが悠然と言い放ちました。
「ふっ。今夜はバレンタイン城でのパーティーだ。ああ、お前にも私からバレンタインの贈り物をやっておこうか」
意味ありげに笑ったナスタが暖炉に掛けられていた鍋をシザークに向かってぶちまけます。

「っ!?うわあっ!あ、あっちぃ!!って!甘っ!!」(←超甘いもの嫌い)

全身に灰被りならぬチョコまみれになったシザークが、そのあまりの甘さに悶え苦しんでいます。

「お城から戻るまでに、そのチョコを全部舐め取っておけ!」
勝ち誇った高笑いを残し、リサラとナスタはお城へと出かけて行ってしまいました。

「・・・おーのーれー。この恨み晴らさでおくべきか〜・・」(←BY貞子状態)

チョコの中から這い出たシザークの前に、一匹の竜が現れ、
その甘いチョコまみれシザークを「いただきます」とばかりに咥え、天空へと飛び退ります。
「うわっ!?は、はな・・せ・・!」
あまりに甘すぎるチョコに、シザークの意識は朦朧として抵抗することもかないません。

ちょうどお城の上を通りがかった時、竜が一口チョコを舐めようとして、思わずシザークを落っことしてしまいます。

・・ヒュウーーーーグシャ!

シザークが落ちた場所は、パーティー会場のど真ん中、バレンタイン用の巨大チョコレートケーキの中。

「な、何ごと!?」
驚いたバレンタイン城の王子、カルナラが落ちてきたシザークを興味深げに眺め、一口そのチョコをぺロリと舐めとります。
「・・っあ・・ん・・」
漏れ聞こえたその甘い声音に、カルナラの欲情が燃え上がります。
「なんと艶めかしく甘いチョコ!あなたこそ私の伴侶に相応しい!」

そう、超甘党のカルナラ王子に一番気に入られたチョコを差し出した者を伴侶にする・・というためのこのパーティー。
見事そのカルナラの味覚にあったシザークは、伴侶となる権利を得たのでした。

・・・が
「・・ふ。甘いなカルナラ。そのチョコを作ったのは私だぞ?」
冷たく笑うナスタの視線に、未だ気がついていないカルナラ王子・・

大丈夫なのか!?バレンタイン城!?王宮がナスタの手中に落ちる日も、近い(!?)

「やめろー!気持ちいいのは好きだけど、甘いのは、いやーーーっ!!」
むなしくシザークの叫び声が城内に響き渡っていた・・



ガバッ!
「っ!?ゆ、夢・・か。よ、よかった・・。うー夢なのに甘ったるい感触が・・!気持ち悪っ!」(←BYシザーク)


ガバッ!
「・・ふ。久々にいい夢を見たな」(←BYナスタ)


ガバッ!
「・・ゆ、夢!?・・・王子か(遠い目)・・あの二人をひざまづかせてみたかった・・」(←BY涙ぐむカルナラ)




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