「や……ぁっ……ん」
薄暗い部屋の中、拘束具の軋む音に混じって淫らな嬌声が響く……。 「イヤ? 体はそうは言っていないようだが……?」 シザークの耳元でそう呟くと、ナスタは意地悪そうな笑みを浮かべた。 ナスタから与えられる刺激で意識が飛びそうになるほどの快感が、シザークを襲う。 そんな白く靄がかかった頭でシザークは何故こうなってしまったのかを考えていた……。 (俺が悪いわけじゃない……、あれは偶然の出来事だったのに……) その日シザークは散歩の途中に、王宮の庭でナスタの後姿を見かけたのだ。 その後姿に名前を呼んで駆け寄ったシザークが見たものは、やたら背の高い見知らぬ男とナスタが互いに抱き合い、キスをしている場面だった。 シザークの存在に気付いた相手の男は、名残惜しそうにナスタから離れると、走り去るようにしてその場から消えてしまった。 あとに残されたのはバツの悪そうな顔をして頭を掻いているシザークと、怒りを露にその美しい顔に冷笑を称えたナスタだった……。 そのままシザークはお仕置きと称してナスタに地下の食料庫へと連れてこられたのだ。 拘束具で自由を奪われ、無理矢理衣服を剥ぎ取られ、惜しげもなくその裸体を晒す恰好になってしまったシザークを、ナスタは視姦するかの如くじっくりと見下ろしさも愉快そうに笑った。 「あの男と寝る予定だったのを、お前がぶち壊したんだ。……この責任は取ってもらうからな。シザーク、お前が代わりに私を楽しませてくれるんだろ?」 ナスタはいつもの強引さで、シザークの髪を掴むと無理矢理顔を上げさせた。拘束されているシザークにとって、抗う術は何も無かった。 「……っ、でも、俺が悪いわけじゃないじゃん!! 責任って何だよ!!」 しかしこの状況に納得がいかないシザークはナスタを睨みつけてそう言い放った。その反抗的な態度が余計にナスタの加虐心を煽るとは知らずに……。 「クッ……、はぁ……ん」 あれからどのくらいの時間が経過したことだろう……。暗い食料庫の中は、シザークの放つ熱で室温までも上がっているような感じがした。 「随分と気持ち良さそうじゃないか、ホラこんなに濡らして。嫌いなお兄様相手でも、お前はそんなに感じるのか?」 「……い……やぁ……」 瞳からは涙を、ナスタに玩ばれているシザークの分身からは透明な液体が垂れ流され、食料庫の床を濡らしはじめていた。 そんなシザークを見てもナスタは口で、言葉で、指で、シザークを攻めることを止めようとはしなかった。 ただ時折焦らすように、パンパンに膨れ上がったシザークの分身を扱く手を休めては、シザークの反応を見て楽しむことも忘れなかった。 「どうした? どうして欲しいんだ? ほら、もっと私を楽しませてくれないと……」 「あぁーっ!! ……んっ」 シザークはイキたいのにイケない、苦しさとも快感とも区別がつかないもどかしさに襲われていた。 高々と片足を持ち上げられ大きく開脚させられた内腿は、さっきからずっとヒクヒクと痙攣し、シザークが感じていることをナスタに伝えていた。 限界まで膨れ上がったシザークの分身は、その根元をしっかりとナスタの手で締め付けられ、今にも溢れ出しそうな精は行き場をなくしてもがいていた。 何度高みに上りつめても果てることを許されず、次から次へと襲ってくる快楽の嵐……。それは永遠に続くかと思われた……。 意識をとっくに手放したシザークは、ただ襲いくる刺激の波に嬌声を上げ続けることしかできず、その声はもう掠れていた。 このままでは落ちるのも時間の問題か? 意識を無くしてしまっては面白くない――ナスタはそんなシザークの様子を見て、口角を吊り上げて微笑んだ。 「そろそろ出したいんだろ? だったらどうして欲しいか言うんだな? ん?」 「……イ……カせて……」 熱を帯び潤んだ瞳でシザークはナスタを見つめ哀願した。 「聞こえないな……。それが人にものを頼む態度か? ちゃんとお兄様を付けてもう一度言ってみろ」 嬌声を上げ続けたことと体の中心から湧き出る熱で、喉の奥までカラカラに乾き、声が掠れているシザークに対して、ナスタは同情する素振りも見せず、低く冷たい声で言い放った。 「お……兄……様っ、……願……しま……っ。ん……あぁっ!!」 全身が粟立つような痺れに耐えかねて、遂にシザークはナスタに言われるがまま、自分にとって屈辱的であるその言葉を発してしまった……。 その一言をシザークの口から聞けたナスタは満足そうに微笑むと、シザークの耳朶を甘噛みし、その内側に舌を差し入れ囁いた。 「クックック……、お前にしては上出来じゃないか。そろそろ許してやるか……」 意識を失くしたシザークが全てから開放されたのは、それから数時間も経った後のことだった……。 ****** あとがき えぇ?こんな中途半端で終わっちゃうんですか? って、声が聞こえてきそうですが、SSなのでこの辺が程よいかと(笑) あとはご想像にお任せします……。 煽るだけ煽っといて無責任だって?(笑) だって、立派な腐女子フィルター持ってるじゃないですか☆ こんな素敵な絵を拝見できたんですから、ソレをフル活用しなきゃ♪損ですよ!! 或人様、妄想できる素敵なきっかけを下さって、ありがとうございましたm(_ _)m 紗夜
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