数日後
アルトダが深刻な顔で書類に目を通していた。
こっそり人に頼んだり自分で調べたりしていた、フィズの女性関係がそこに記されていた。
「ま……あ、知ってどうするとか……思ってたわけじゃあないけど」
小さく呟く。
それでも、相手次第では、おせっかいにも何とか仲を取り持てないかと期待していたのは本当だ。
「そうかー。未練があるのかな。だとしたらフィズ少尉、結構 純情なのかも……」
しばらく そこに書かれている彼女の今の名前と旧姓とを見比べていたアルトダは、その書類を破り始めた。
フィズ自身も、誰にも知られたくないだろう。
彼のこれからの幸せを切に願いながら、アルトダはゴミ箱に小さく千切ったそれを捨てた。
〜終わり〜
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