トレモロ5 主賓登場
普段は使われない、中規模の広間がパーティの会場だった。
質と品の良い調度品と、匂いの少ない華麗な花々で彩られた部屋には、丸いテーブルを数台用いられ、贅 を凝らした料理や酒が並べられた。
立食形式のため、白い塗り壁のそばに椅子が並べられていた。疲れたら勝手に座れ、という暗黙の指示である。
「美味そうだな」
「シザーク、行儀が悪いですよ」
「ちぇっ」
料理をつまみ食いしようとして、手を出したナスタ扮するシザークの手をシザーク扮するカルナラが叩いた。
手を撫でながらシザーク はカルナラ の腕に凭 れた。
「主役まだみたいだし、ちょっとバルコニーで酒飲んできてもいい?」
「駄目です。いつ始まるかわからないんですから」
「頭固いなぁ。いいじゃん少しぐらい」
いつもの掛け合いをしている二人に、フィズ扮するアルトダ が声をかけた。まもなく始まるらしい。
入り口付近にマイクスタンドが立てられており、そこに正装した長身の男が近付いてくる。
「随分と背の高い人ですね。誰でしょうか、どこかでみた事あるような……」
アルトダ は男を見やった。左右の目の色が違う。男を監察していると徐に目が合い、ウィンクをされパッと顔を赤くした。
「みなさん、大変お待たせいたしました。まもなくコールスリ・カルナラ氏の中尉昇進祝賀パーティをはじめさせていただきます。わたくし今回司会を務めさせていただきますが、故あって名前は明かせませんので、『司会のお兄さん』とお呼び下さい」
司会のお兄さんはバリトンの朗々とした声でパーティ会場の説明や注意事項を語る。
「それでは本日の主役に登場していただきましょう。エスコートは当館の主・ナスタ様にお願いいたしました。拍手でお迎えください」
促され拍手が一斉に鳴った。
開かれた入り口から小さな可愛らしいナスタ が登場し、優雅に一礼をする姿にほのぼのとしていた一同は、続けて入ってきた人物に驚愕した。
予想外の人物の登場に困惑しているカルナラ を見て、シザーク は唇を不敵に歪ませる。
「男は一度は夢見るもんだろ? 王様プレイ」
カルナラはナスタとシザークの父であるカナデア前国王に変えられていたのだった。
仮装キャラ図、もし増えても、どんどん増やせます。
質と品の良い調度品と、匂いの少ない華麗な花々で彩られた部屋には、丸いテーブルを数台用いられ、
立食形式のため、白い塗り壁のそばに椅子が並べられていた。疲れたら勝手に座れ、という暗黙の指示である。
「美味そうだな」
「シザーク、行儀が悪いですよ」
「ちぇっ」
料理をつまみ食いしようとして、手を出したナスタ扮するシザークの手をシザーク扮するカルナラが叩いた。
手を撫でながら
「主役まだみたいだし、ちょっとバルコニーで酒飲んできてもいい?」
「駄目です。いつ始まるかわからないんですから」
「頭固いなぁ。いいじゃん少しぐらい」
いつもの掛け合いをしている二人に、フィズ扮する
入り口付近にマイクスタンドが立てられており、そこに正装した長身の男が近付いてくる。
「随分と背の高い人ですね。誰でしょうか、どこかでみた事あるような……」
「みなさん、大変お待たせいたしました。まもなくコールスリ・カルナラ氏の中尉昇進祝賀パーティをはじめさせていただきます。わたくし今回司会を務めさせていただきますが、故あって名前は明かせませんので、『司会のお兄さん』とお呼び下さい」
司会のお兄さんはバリトンの朗々とした声でパーティ会場の説明や注意事項を語る。
「それでは本日の主役に登場していただきましょう。エスコートは当館の主・ナスタ様にお願いいたしました。拍手でお迎えください」
促され拍手が一斉に鳴った。
開かれた入り口から小さな可愛らしい
予想外の人物の登場に困惑している
「男は一度は夢見るもんだろ? 王様プレイ」
カルナラはナスタとシザークの父であるカナデア前国王に変えられていたのだった。
仮装キャラ図、もし増えても、どんどん増やせます。